特集 成長へのアクション:国内オートバックス事業

お客様とつながり続ける関係を構築し
さらなる収益の拡大を目指します

車検・メンテナンスを軸にした成長モデルの確立へ

現在、日本の自動車保有台数は約6,000万台、平均使用年数は12年以上といわれ、今後もメンテナンスや車検・整備の安定した需要が見込まれます。とりわけ、車の安全性を維持するため定期的な実施が法で義務づけられている車検は、お客様が車の整備や乗り換えを検討する大きな機会です。したがって、車検の実施台数の拡大が、オートバックスとお客様の接点として重要といえます。
こうした視点から、車検・メンテナンスを軸にお客様とのつながりを強化する施策を展開しています。オイル交換などのメンテナンスから車検へ、車検からタイヤ交換、車の買取・販売へと、カーライフ全般のサービスをワンストップで支援することで、収益を最大化する成長モデルを確立していきます。

※出所:自動車検査登録情報協会

ポイント会員約1,500万名の顧客基盤を最大限に活用して

オートバックスには、現在約1,500万名のお客様が有効会員としてポイント会員に加入しています。この顧客基盤を中心とした営業・サービス強化策を展開しています。10のメンテナンスメニューが無料になる「メンテナンス会員」への切り替えや新規入会を促進し、オイル交換などのメンテナンスにオートバックスを継続的にご利用いただくことで、その後の車検獲得やタイヤ交換、車の乗り換えのご相談へとつなげています。また、ネット・電話での予約の拡充や会員情報を生かした個客マーケティングの展開などの「オムニチャネル戦略」で、来店頻度の向上を図っています。
これらとあわせ、「カー用品」「車検・整備」「車買取・販売」の拡充を通じて、お客様の利便性を高めています。

成長戦略 車検・メンテナンスを軸にカーライフ全般をワンストップで支援し収益を最大化

お客様とのつながりを強化するオムニチャネル戦略の推進

独自のメンテナンス会員制度と店舗・ネット・コールセンターを有機的に連携させたオムニチャネル戦略を推進。お客様が簡単・便利にクルマのメンテナンスや買物を楽しめる環境を整えることで、継続的な店舗利用を促進しています。

1. 10のメンテナンスメニューが無料になる会員制度を運用

定期メンテナンスの工賃を無料化し、
お客様の安心を継続的にサポート

オートバックスでは顧客数拡大を目的に、2014年6月から「メンテナンス会員」制度を運用しています。会員は、エンジンオイルやバッテリーの交換、タイヤのパンク修理など10のメンテナンスメニューを無料で利用できます。工賃の負担を減らして定期的なメンテナンスをしやすくすることで、お客様の店舗利用を促進しています。

メンテナンス会員の拡大策
  • 既存会員向けDM、レシートクーポンなどによるメンテナンス会員への切り替えを促進
  • メンテナンスカード売場を全店に設置
  • オイルなど会員限定商材を充実
メンテナンス会員 工賃無料化のメニュー

メンテナンス会員 工賃無料化のメニュー

  • ◆印は年1回。その他のメニューは回数無制限。
  • ※メンテナンス会員は有効期限が1年で、入会金1,080円(税込)、
    継続料540円(税込)が必要です。
  • ※2016年4月以降、メニューを2項目追加しました。
メンテナンス会員数

メンテナンス会員数

1会員当たり年間平均来店回数(2016年3月期)

1会員当たり年間平均来店回数

※稼動会員:過去1年間にお買物をしていただいたお客様

2. 店舗、ネット、コールセンターが連携し利便性の高い買物環境を整備

お客様の待ち時間を解消し来店を促進する
ネット・電話予約を拡充

当社が運営するオンラインショップ「AUTOBACS.COM」やアプリ、電話で、車検・オイル交換の予約を受け付けることで、店舗での待ち時間を解消しています。今後、予約できる対象を、タイヤ交換などへと順次拡大していく方針です。

ネット・電話予約の強化策
オイル交換 当日予約の全店舗での取り組み
車検 店舗でのお声掛けからの
電話でのフォロー
タイヤ交換 ネット・電話予約の試行
予約体制:車検のケース

予約体制:車検のケース

ネット・電話予約の実績(2016年3月期)

ネット・電話予約の実績

ネット店舗の多面展開と店舗の取付サービスの
連携で新規顧客を獲得

「AUTOBACS.COM」に加えて、外部のネット店舗に出店し、オンラインショッピングユーザーとの接点を拡大しています。
ネット店舗のうち、「AUTOBACS.COM」「楽天市場」「Amazon.co.jp」では、購入されたカー用品を実店舗で取り付けるサービスを提供しています。これにより、お客様の利便性を高めると同時に、来店機会を増やすことで実店舗の売上拡大などの相乗効果も追求しています。

ネット販売の強化策
  • 商品・サービスのラインアップ強化
  • 車種適合情報の充実化
ネット店舗の出店状況
AUTOBACS.COM
(2001年1月開設)
オートバックス楽天市場店
(2012年8月出店)
Amazonオートバックスストア
(2013年6月出店)
オートバックスYahoo!ストア
(2014年1月出店)
ネット販売の進捗(2016年3月期)

ネット販売の進捗

3. 車種、購買データを活用した個客マーケティングを展開

車種やメンテナンス時期にあわせた
個々のお客様への最適な提案で販促効率を向上

2015年3月期に刷新したCRMシステムによって、お客様の車種、購買履歴、来店頻度などのデータを蓄積。そこから導き出した「コミュニケーションプラン」に基づいて、メンテナンス時期や趣味・嗜好にあった商品・サービスを提案することで、継続的な店舗利用の促進と販促効率の向上を図っています。

個客マーケティングの強化策
  • 6つの顧客層に基づくダイレクトメールの実施
  • コミュニケーションプラン実施店舗数の拡大
データ解析によるマーケティング精度の向上

データ解析によるマーケティング精度の向上

モデルケース:2015年3月期冬期キャンペーン
(2013年3月期との比較)

モデルケース:2015年3月期冬期キャンペーン

より便利で安心なカーライフを実現する商品・サービスの拡充

時間的・経済的な負担の少ない車検サービスや、強みをもつプライベートブランド(PB)商品のラインアップ強化に注力。カーライフに関するお客様のさまざまなお悩みやご要望に的確に応えています。

車検・整備

短時間で車検を実施するオペレーションで
満足度向上と件数拡大の両立を追求

車検は、時間と費用の面でお客様の負担になっています。そこでオートバックスでは、必要な整備を特定して短時間で車検を実施し、車検後の整備計画を提案するスタイルを増やしつつあります。お客様の負担軽減と再来店の促進を図るとともに、オペレーションの効率化により車検実施台数を拡大しています。

車検・整備の強化策
  • 車検が短時間でできるオペレーションの効率化
  • 次回車検予約の獲得
  • 整備士の育成
  • 指定工場の拡大
車検実施台数

車検実施台数

次回車検予約の獲得件数

次回車検予約の獲得件数

自動車整備士数

整備士数

指定工場店舗数

指定工場店舗数

自動車検査員数

自動車検査員数

カー用品

タイヤ販売の強化とともに
プライベートブランド(PB)商品のラインアップを拡充

オートバックスは、第三者機関による調査結果で低燃費タイヤ・スタッドレスタイヤの購入店舗第1位に選ばれているほか、販売本数で業界トップクラスのポジションを確立しています。こうした優位性を生かし、国内有力メーカーとの連携によるPB・専売商品を拡充し、タイヤ販売を拡大しています。

また、2014年7月に「まよったらコレ」をコンセプトにPB商品を刷新し、車内グッズからタイヤ、オイル、バッテリーへとラインアップを広げています。良質な商品を妥当な価格で提供するための商品開発と販売環境づくりを推進。バッテリーにおいてはお客様の8割以上がPB商品を選択するなどの成果も出ています。

※出所:(株)日本能率協会総合研究所「低燃費タイヤに関する調査」(2015年5月)、「スタッドレスタイヤに関する調査」(2015年8月)

カー用品の強化策
  • タイヤ販売の強化
  • お客様のタイヤをお預かりする「タイヤ保管サービス」の強化
  • 「まよったらコレ」をコンセプトにした
    PB商品のラインナップ拡充

プライベートブランド商品「AQ.(オートバックス クオリティ.)」
(左:オイル 右:バックカメラ)
タイヤ販売本数

タイヤ販売本数

タイヤ保管サービス対応店舗数

タイヤ保管サービス対応店舗数

物販に占めるPB商品比率

物販に占めるPB商品比率

車買取・販売

加盟店舗の拡大と人員体制の強化で
車の買取を中心に事業を拡大

「オートバックス・カーズ」のブランドで、車買取・販売事業を主にチェン店舗のインストア業態として展開。2016年3月期末現在、加盟店舗数が全国480店舗まで広がりました。お客様の来店頻度が高く、短時間で全国統一基準の査定ができるという独自の強みを生かし、優良車両の確保と拡販を進めます。

車買取・販売の強化策
  • 加盟店舗の拡大
  • 査定有資格者の増員
  • 本部から店舗に約100名を人員シフト(2016年3月期)
  • 全国テレビCMを開始(2016年3月期)
  • 車買取専門店を出店(2016年3月期 2店舗)
短時間で査定ができる独自システム
「査定Dr.(ドクター)」
(2015年10月特許取得)
都市部を中心に車買取専門店の出店を強化
車販売台数

車販売台数

加盟店舗数

加盟店舗数

社内査定資格保有者数

社内査定資格保有者数

店舗オペレーションの改善

接客の品質向上と効率化の両立に向けて、店舗オペレーションの改善を進めています。実験店舗で、店長などがメンテナンスカウンターでお客様のご相談を承り、柔軟にスタッフを配置することで、接客時間と売上がともに伸びました。こうしたオペレーションを各店舗で実行していきます。

お客様のご相談をまとめて承る
「メンテナンスカウンター」
毎年実施する店舗スタッフの
「接遇フォーラム」