人材の育成

クルマのプロフェッショナルを育む

当社グループでは、専門的な知識・技能を備えた人材の育成に力を入れています。また、働きやすい職場環境の整備と社員のキャリア開発を通じて、地域雇用を担う企業としての責任を果たしています。

店舗スタッフの教育研修

カーライフを支える知識・技能を高める、充実した階層別研修

当社は、主に店舗スタッフを対象にした30以上の階層別教育・研修体系を構築・運用しています。集合研修は、総実施回数337回(2016年3月期実績)に及び、eラーニングや店舗でのOJTなどと組み合わせ、高い効果を追求しています。また、グループ内資格を評価に結びつけ、スタッフの知識と技能、意欲を高めることで、店舗におけるサービス品質の向上を図っています。さらに、自動車整備士などの公的資格の取得に向けた研修などにも注力し、着実に資格取得者数を伸ばしています。

主な資格の取得状況

資格 内容 資格取得者数 前期比
グループ資格
カーライフアドバイザー eラーニングで主要商品・サービス、接客に関する知識を習得(2級は10コース、1級は5コースを受講し、修了試験を実施) 18,574名 -574名
商品別スペシャリスト 最適な商品提案を行うための専門知識、接客技術を習得。カーライフアドバイザー資格取得者に強化研修、検定試験を実施。商品別に6コースを設定 6,038名 -159名
メカニック ピット業務に必要な知識・作業手順などを習得。eラーニング、映像、実習指導、集合研修など複合的に行い、検定試験を実施。キャリアに応じて4つのクラスを設定 13,469名 -493名
公的資格
自動車整備士 実務経験などの要件を満たし、学科・実技検定試験の合格で得られる国家資格 3,781名 +1名
自動車検査員 地方運輸局長の行う教習を受講、修了試験に合格するなどの要件を満たし、届出・受理された者 1,524名 +70名

※資格取得者数は、オートバックスチェン全体の延べ取得人数(2016年3月末現在)

主なグループ内研修の状況

研修 内容 受講者数
店舗戦略力強化研修会 店長を中心に、継続的な業績向上を実現するための店舗マネジメントの原則を学び、個店戦略力の強化を図る 1,207名
店舗マネジメントサイクル研修会 業績向上に向けたマネジメントサイクル(PDCA)を体感し、PDCAサイクルを回すコツをつかむ 448名
オペレーションセミナー カウンターオペレーションを導入することにより、顧客接点の更なる強化と店舗業務効率化を図る 551名
接遇研修 全スタッフを対象に、お客様来店シーンに応じた接遇の基本を「わかる」から「できる」までにする 8,998名
C@RS基礎研修 C@RS担当スタッフを対象に、車業界とオートバックス・カーズの基礎理解。車売買の商品知識の理解と習得 3,428名
買取オペレーション研修 C@RSシステムや、査定Dr.の理解と操作方法の習得。修復歴車の暇疵を判断する為の基礎知識の習得 2,852名
車検基礎研修会 車検フロント担当など、車検受付・引渡等の基本的な業務を習得 172名

キャリア開発支援

「自らのキャリアは自らが創る」を基本に、さまざまな支援制度を整備

キャリアディベロップメントシステム

社員全員が知識や経験を重ね、さまざまな職場を知り、会社への理解を深めるため、当社では、数年ごとにジョブローテーションを実施しています。社員一人ひとりが志向性・適性を見出し、自発的にキャリアアップを図ることで、組織の活性化につなげています。また、中堅社員向けのキャリアデザイン研修を実施し、従業員が自ら将来のキャリアを意識して、業務や自己啓発に取り組むように会社として後押ししています。

カフェテリアプラン

キャリア階層別の研修制度に加え、外部団体による通信教育や公開セミナーの受講、公的な資格取得など約160コースが利用可能な「カフェテリアプラン」を設け、社員の自発的なキャリア開発を支援しています。そして、能力開発支援として一人年間10万円までの補助を行っており、これまでのべ1,679名の社員が利用しています。また、会社が指定する公的資格の取得者には報奨金を支給するなど、能力開発へのインセンティブを与えています。

働きやすい職場環境の実現

一人ひとりが、安全で、健康的に働ける職場づくりを推進

労働安全衛生の取り組み

当社グループは、「健康は何にも勝る財産」という理念に基づき社員の健康増進に努めています。その取り組みのひとつとして「オートバックス大阪健康センター」を設置し、「健康マネジメント研修」を実施しています。定期健康診断で生活習慣病などの問題が発見された社員に対し、産業医の指示に従い、研修を義務づけています。こうした取り組みが評価され、日本政策投資銀行が融資条件の設定に用いる「DBJ健康経営(ヘルスマネジメント)格付」において、最高のAランクを取得しました。また、職場環境の維持・改善に向けては、店長研修を通じて店舗の安全維持や超過労働の防止などを指導しています。

DBJ健康格付
DBJ健康格付
研修の風景
研修の風景

メンタルヘルスケア

メンタル面のケアを目的として、「メンタルヘルスチェック」を外部の専門家に委託し、全従業員に実施するとともに、必要に応じて外部委託機関に相談できる体制を整えています。

子ども参観の実施

従業員の子どもたちを対象に、家庭では見られない職場で働く親の姿を見てもらうことで、親への理解を深め、職業観を育むことを目的に実施しました。子育て中の従業員もその能力を発揮し、仕事と生活の調和を図り働きやすい環境の整備を行っています。

社内通報制度

役員および従業員の不正行為や倫理から外れた行動の未然防止・早期対処などを目的に、「オレンジホットライン」(オートバックスチェン内通報制度)を導入し、社内および社外窓口を設置、運用しています。

女性活躍の推進

多様性を重視し、女性が活躍できる環境づくりを推進

支援制度の拡充

社員の育児をサポートするため、育児休暇の延長(子どもが1歳半を迎える年度末まで)、時短勤務期間の延長(子どもが12歳になる年度末まで)、育児休暇明け社員へのオリエンテーションの実施、半日有給取得制度の導入など、制度の拡充を進めています。当社では、2016年3月期末現在、8名の社員が育児関連の制度を利用しています。今後は男性従業員の子育てを目的とする休暇取得を推進し、女性がより働きやすい環境づくりに努めていきます。

女性社員の支援

女性社員が活躍できる環境をつくるべく、社員から直接声を聴くことを目的に、「女性視点で働きがいを考えるワークショップ」を開催しました。21名の女性社員が参加し、女性社員の働きやすさや、働きがいに関する意見交換、女性が活躍するためにはどうすればよいかについて話し合い、発表を行いました。

ワークショップ風景
ワークショップ風景

Voice 女性活躍推進担当者の声

「女性が働きやすい会社は皆が働きやすい会社」をモットーに

当社では、女性が活躍できるように、時短勤務の適用を子どもが12歳になる年度末までと長めに設定し、女性のキャリア支援プロジェクト“女性タスク”などの取り組みを進めています。また、昨今の保育園事情も考慮し、「ならし保育休暇」も導入しました。その結果、当社の産前産後休暇、育児休業からの復帰率は2006年7月以降、100%となっています。「女性が働きやすい会社は皆が働きやすい会社」と考え、結婚や出産、育児など多様なライフイベントを経ても女性が働きやすい仕組みを設けることで、社員一人ひとりのキャリアの継続を支え、職場の活性化を図っていきます。

人事部 人事・戦略グループ 坂田 久美子

人事部 人事・戦略グループ 坂田 久美子