人材の育成

クルマのプロフェッショナルを育む

当社グループでは、専門的な知識・技能を備えた人材の育成に力を入れています。また、働きやすい職場環境の整備と社員のキャリア開発を通じて、地域雇用を担う企業としての責任を果たしています。

人材力を高める教育研修

カーライフを支える知識・技能を高める、充実した階層別研修

当社は、主に店舗スタッフを対象にした30以上の階層別教育・研修体系を構築・運用しています。集合研修は、総実施回数619回(2015年3月期実績)に及び、eラーニングや店舗でのOJTなどと組み合わせ、高い効果を追求しています。また、社内資格を評価に結びつけ、スタッフの知識と技能、意欲を高めることで、店舗におけるサービス品質の向上を図っています。さらに、自動車整備士などの公的資格の取得に向けた研修などにも注力し、着実に資格取得者数を伸ばしています。

主な資格の取得状況

資格 内容 資格取得者数 前期比
社内資格
カーライフアドバイザー eラーニングで主要商品・サービス、接客に関する知識を習得(2級は10コース、1級は5コースを受講し、修了試験を実施) 19,148名 +879名
商品別スペシャリスト 最適な商品提案を行うための専門知識、接客技術を習得。カーライフアドバイザー資格取得者に強化研修、検定試験を実施。商品別に7コースを設定 6,346名 +1,089名
メカニック ピット業務に必要な知識・作業手順などを習得。eラーニング、映像、実習指導、集合研修など複合的に行い、検定試験を実施。キャリアに応じて4つのクラスを設定 13,962名 +321名
公的資格
自動車整備士 実務経験などの要件を満たし、学科・実技検定試験の合格で得られる国家資格 3,780名 +127名
自動車検査員 地方運輸局長の行う教習を受講、修了試験に合格するなどの要件を満たし、届出・受理された者 1,454名 +189名

資格取得者数は、オートバックスチェン全体の延べ取得人数(2015年3月末現在)

キャリア開発支援

「自らのキャリアは自らが創る」を基本に、さまざまな支援制度を整備

キャリアディベロップメントシステム

社員全員が知識や経験を重ね、さまざまな職場を知り、会社への理解を深めるため、当社では、数年ごとにジョブローテーションを実施しています。社員一人ひとりが志向性・適正を見出し、自発的にキャリアアップを図ることで、組織の活性化につなげています。また、中堅社員向けのキャリアデザイン研修を実施し、従業員が自ら将来のキャリアを意識して、業務や自己啓発に取り組むように会社として後押ししています。

カフェテリアプラン

キャリア階層別の研修制度に加え、外部団体による通信教育や公開セミナーの受講、公的な資格取得など約160コースが利用可能な「カフェテリアプラン」を設け、社員の自発的なキャリア開発を支援しています。そして、能力開発支援として一人年間10万円までの補助を行っており、年間約350名の社員が利用しています。また、会社が指定する公的資格の取得者には報奨金を支給するなど、能力開発へのインセンティブを与えています。

Voice 人事研修担当者の声

社員一人ひとりが自らキャリアを形成する支援に努めています

現在、当社では、入社3年目までの若手社員や30代以上の中堅社員など、階層ごとにロジカルシンキングや財務分析などの知識・スキルを身につけるための研修や自己啓発支援を行うとともに、将来のキャリアをどう形成していくかを自ら考える場を研修として提供しています。私はその研修の設計や実施に携わっていますが、従業員がライフデザインを意識することの結果として、高いレベルの業務を行うことや組織の活性化にもつながっていることを目の当たりにし、私自身としても、会社の持続的成長に貢献できているという喜びを実感しています。

人事部 課長 太田 康弘

人事部 課長 太田 康弘

働きやすい職場環境の実現

一人ひとりが、安全で、健康的に働ける職場づくりを推進

労働安全衛生の取り組み

当社グループは、「健康は何にも勝る財産」という理念に基づき社員の健康増進に努めています。その取り組みのひとつとして「オートバックス大阪健康センター」を設置し、「健康マネジメント研修」を実施しています。定期健康診断で生活習慣病などの問題が発見された社員に対し、産業医の指示に従い、研修を義務づけています。こうした取り組みが評価され、日本政策投資銀行が融資条件の設定に用いる「DBJ健康経営(ヘルスマネジメント)格付」において、最高のAランクを取得しました。また、職場環境の維持・改善に向けては、店長研修を通じて店舗の安全維持や超過労働の防止などを指導しています。

DBJ健康格付
DBJ健康格付
オートバックス大阪健康センター
オートバックス大阪健康センター

メンタルヘルスケア

メンタル面のケアを目的として、「メンタルヘルスチェック」を外部の専門家に委託し、全従業員に実施するとともに、必要に応じて外部委託機関に相談できる体制を整えています。

高齢者雇用の推進

熟練者の技能や経験を次世代に継承していくために、当社グループでは、定年退職者の再雇用を含む高齢者雇用を積極的に進めています。当社は、当期において再雇用を含め60歳以上の方を10名採用し、総計54名となっています。

社内通報制度

役員および従業員の不正行為や倫理から外れた行動の未然防止・早期対処などを目的に、「オレンジホットライン」(オートバックスチェン内通報制度)を導入し、社内および社外窓口を設置、運用しています。

女性活躍の推進

多様性を重視し、女性が活躍できる環境づくりを推進

支援制度の拡充

社員の育児をサポートするため、育児休暇の延長(子どもが1歳半を迎える年度末まで)、時短勤務期間の延長(子どもが10歳まで)、育児休暇明け社員へのオリエンテーションの実施、半日有給取得制度の導入など、制度の拡充を進めています。当社では育児休業後の復帰率は100%で、2015年3月期末現在、8名の社員が育児関連の制度を利用しています。今後は男性の育児休暇取得を推進し、女性がより働きやすい環境づくりに努めていきます。

女性社員の支援

女性社員が仕事と子育てを両立できるように、外部講師を招いたワークショップを本社で年間9回実施しました。今後は対象拠点を拡大するとともに、講義の動画を作成し、他の拠点でも閲覧できるようにする予定です。また、今後はさらなる女性のキャリア形成を促進・支援する活動にも取り組んでいきます。

ワークショップ風景
ワークショップ風景

Voice 女性活躍推進担当者の声

女性活躍には、従業員への意識づけと施策の両方が大切です

当社における女性の継続就業に関する制度(産休・育休・時短勤務制度等)は、他の日本企業と比較してもそん色のないものと自負しています。これは育児休業後の復帰率100%が示すとおり、制度を活用する女性自身が評価していると言えます。会社としても多様性を重視し、女性活躍が課題となるなか、管理職候補の育成やキャリアプランの形成など施策を充実させるよう努めています。何よりも、女性だけでなく男性も含めた従業員に対する意識づけが重要で、施策と連動して社内へのアピールを実施していくことが大切だと認識しています。

人事部 鈴木 恭子

人事部 鈴木 恭子